クラウドファンディングは、1人でチャレンジするものだと思っている人も少なくないようです。しかしプロジェクトの規模によっては、チームで取り組むほうがよい結果をもたらします。

【なぜチームが必要なのか?】
クラウドファンディングは、もちろん1人で始めることも可能です。しかしプロジェクトの規模がある程度大きくなることが予想される場合は、事前にチームづくりを行っておくことをオススメします。資金募集中は支援者をより多く集めるための情報配信が欠かせませんし、支援者との交流も重要です。また募集を終えれば、支援へのお礼のメッセージやリターンの手配も行わなければいけません。もちろんアイデアの実行も、プロジェクトの内容によっては人手が必要な場合も多いでしょう。つまりクラウドファンディングでは、やらなければいけないことがたくさんあるのです。これらはプロジェクトの規模が大きくなるほど労力が増え、とても1人ですべてをまかない切れるものではなくなります。
アメリカのクラウドファンディングサービス「Indiegogo」のスラヴァ・ルビンCEOは、2013年のイベントで「4人以上のチームは1人だけのプロジェクトに比べて70%以上多くの資金を集められる」というデータを紹介しました。資金集めの観点からも、チー
ムづくりは有効な手段なのです。
【チームの構成を考える】
プロジェクトのチームは、チームを取りまとめるリーダーを始め、PR担当、デザイン担当、IT担当、リターン担当、SNS担当、支援者対応担当といったメンバーで構成されることが多いです。各担当者は、必ずしもそれぞれの役割のプロフェッショナルでなくてもかまいません。また、1人が複数の役割を担ってもかまいません。役割は、柔軟に変更しましょう。例えば今日中に200通のメールを送らなければならないというとき、IT担当者1人だけでは対応しきれないかもしれません。そのような場合は、ほかの担当者もチーム一丸となって協力しましょう。
【チーム内のコミュニケーションと情報共有が重要】
チームでクラウドファンディングに取り組むにあたって、チーム内でのコミュニケーションと情報共有はとても重要です。各担当者にそれぞれの作業を任せきりにするのではなく、メンバー間で密に連絡を取り合い、しっかりと情報共有を行うことで、メンバーどうしの信頼関係を築いておくことが大切です。
メンバー間でのコミュニケーションは、LINEやFacebookなどSNSのグループチャットが便利です。支援状況やプロジェクトの準備といった進捗の共有から、課題発生時のミーティングまで、メンバー全員への連絡をスムーズに行うことができます。
【チームでプロジェクトを検討する】
チームでクラウドファンディングを行うことで、プロジェクトの内容をよりよいものにできるかもしれません。1人でクラウドファンディングにチャレンジする場合、アイデアやリターンの内容、目標金額などは、すべて1人で考えなければなりません。その場合、プロジェクトの善し悪しに対する第三者の率直な反応は、実際にクラウドファンディングをスタートさせてみなければわかりません。一方、チームでクラウドファンディングを行う場合は、事前にメンバーからプロジェクト内容についての意見を聞くことができます。自分のプロジェクトが支援者に受け入れられるかどうか、じっくり検討する場所としても、チームは有効なのです。